Simple and Worthy LIFE

シンプルライフ、時々贅沢。

【界 箱根】星野リゾートの森と一体化した空間設計にやられ、想定外にファン化してしまったお話

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先日訪れた星野リゾートさんの旅館、界 箱根がとっても素敵だったので、お伝えしたいと思います。 星野リゾートは、そのホスピタリティ高い接客に関心がいきがちですよね 確かに気持ちの良い接客は安定のクオリティなのですが、それ以上にこの旅館、界 箱根で感じた素晴らしさは、森との一体感を感じられる空間作りであると感じました。

 

・客室 ふすまを広げた瞬間に感じる開放感

正面の縦横壁いっぱいに広がる窓は、全開することが可能。

寒い時期以外は全開することにより、森の中のツリーハウスにいるかのような心地よさを与えてくれます。

客室の前に植えてある大きな木は、剪定等のメンテナンスが行き届いており、木と空と正面の山並みと眼下の小川のせせらぎとがバランスよく味わえ、「何もしない贅沢な時間」を存分に味わえます。

 

・大浴場

何よりも森林の中にあるお風呂という感じで、湯船と樹木との距離が近い。

はらはらと湯船の淵に木の葉が落ちてくるくらい、樹木が目の前にあり、圧倒されます。

目の前にはもみじの樹が植えてあり、紅葉の時期は絶好の幸せとなるはず。 5月の新緑の時期でも、もみじの星型の葉が折り重なる間からの木漏れ日がなんとも言えず美しい。 昼間に見る、緑の空に輝く星屑たち・・・。

 

・食事

会席をモダンにセンス良く仕上げるところはさすがです。

また、一つ一つの食事を盛り付ける食器のセンスが非常によくまとまっています。

デザートを選べるところ辺りは、若い女性にとてもうれしいサービス。

「遊び心溢れる会席」という感じの料理の数々は、日本の伝統に近代的センスが混ざり、 老若男女に喜びを与えてくれる至福の時間です。

 

・接客

痒い所に手が届く、気持ちのいい接客。 押し付けがましくやりすぎるのではなく、お客さんが本当に求めているところだけをやってくれる、シンプルな接客を体現しています。

常に笑顔な従業員達はまるでディズニーランドのキャストのよう。

私達がすごしやすく感じるにはどうすればいいか、といったことに常に気を払ってくれています。  

 

・ちょっと残念だった点

水周りが少しかび臭い。また、内湯が暗すぎて洞穴のように感じられ、あまり使いたいとは思えませでした。檜のいい香りはするのですが。。。

また、設備が古く、古いところをできるだけ見せない、もしくは活かすための工夫がもう少し必要であるように感じました。

 

リノベーション物件だから仕方ないでしょうか。。。

また、冬は寒いと思います。客室への外廊下、大浴場での洗い場等が外にあるため、5月のこの時期でも少し寒かったのですが、それよりも気温の低い秋、冬、初春はかなり寒く感じることかと思います。

 

正直なところ、施設レベルや部屋の設備、広さ等、画一的な評価方式で考えると、相場に比べて割高な感じはします。

しかし、「ここでしか味わえない」ポイントがあるため、それだけを味わいに、また行きたい、と思わせる魅力があり、私も再度訪れたくなっちゃいました。

それはお風呂、部屋の窓からの景観など、高度にプロデュースされた空間設計です。

 

今までに無い、新しい価値を創造したものに価格決定権がある、というイノベーションの原理で考えると、上記のちょっとした不満は考慮の余地に入らない程度の微々たるもの なぜならば、その差別化されたポイントは私にとって、「like」ではなく、「love」といえるものだったので。

また是非戻ってきたい!と、強く感じました。