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【いまどきコンサル業界】昨今の「働き方改革」に振り回される、かわいそうなマネージャ達

「いたいコンサル すごいコンサル 究極の参謀を見抜く「10の質問」」という本は昨今のコンサル業界の状況を的確に見抜いた内容で、とても面白いです。

 

その序盤では、20年前に入社した層とここ5年以内に入社した層との明確な「意識」の違いについて
述べられていました。

そこで言いたかったであろう働き方への意識に関して、私の言葉で申し上げると、

  • ベテランコンサル

過去のコンサル像は死ぬまで働く、というほどに超ハードワーク。自身に高負荷をかけることにより成長し、
トップマネジメントと対等な視点で物事を語れる「コンサルタント」になることを目標とする。
駆け出しの頃はプライベートなんてないと思ってやってきた人が多い。

  • 新入りコンサル

コンサルとして一人前になりたい、とはいえ、ワークライフバランスは大切。
成長するための教育は会社が適切にしてくれるはずだし、上司はそのためのサポートをしっかりとしてくれるはず。という意識の人が少なくありません。


また、世の中の風潮としても、昨今の働き方改革だの、過労死させないようなコンプラ意識だので、
あまりにも過酷な環境で働くことを是とせず、是正されている状況がその意識に拍車をかけています。

 

ここで言いたいのは、どちらが「正」であるかといった議論ではなく、
ベテランの意識と若いスタッフの意識に乖離が発生している状態、についてです。

 

そうなると何が起こるか。
意識のかい離を埋めるための犠牲となる層としてのマネージャの苦悩です。

 

上司からはチームメンバー全員(若手含め)のプロフェッショナル意識が求められ、
それが達成できないとマネージャの管理能力を疑われます。
一方で、部下(若手)からはブラックな働き方を強要されると人事ホットラインで通報されるリスクがあり、
あまり強気に出ることもできず。
それが分かっているが故、マネージャ自ら身を粉にして働くという構図ができあがってしまっています。

 

そうなると、マネージャとして仕事をしていくためのモチベーションについて、
一度考える必要があるのではないかと思います。

 

マネージャになると、それなりの金銭的報酬ももらえるようになりますが、
その対価以上の犠牲を強いられることも往々にしてあります。

 

「せっかくコンサルになったのならば、マネージャ以上になってから辞めろ」
と、事業会社へ転職する際にもマネージャ以上で移った方がメリットが大きいという話はよく聞きます。


5年後、10年後、自身がどうなっていたいかを長期的な視点で考えていく必要があると考える今日この頃です。